流れ星に4回目の願いを呟く時。
 由美子はいつもふざけているように見えるのだが、同僚からの信頼も厚く、子どもたちからの人気も高い。


 確かに歳は1つしか変わらないが、経験の差は随分と大きい。


 保育大学は2年制のため、由美子は20歳の時から保育士をしている。元々は隣町の保育園に勤務していて、22歳の頃から附属に戻って来ていて、ひかり保育園での勤務歴も私より長い。


 中学まではピアノの先生を目指していたらしく、大学でも音楽を続けていた為、その腕前は勿論のこと、歌唱力も中々のものだ。


この2年で彼女の大体のことは知っているが、気になることと言えば。



「そういえば、保育大って女子しかいないですよね。」


「そうだよ。」


「じゃあ恋愛とかはどうするんですか。」


 そういうと、由美子は飲んでいたコーヒーに咳き込んでしまった。どうやら、何か痛い所をついてしまったらしい。







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