流れ星に4回目の願いを呟く時。
 行くか行かないか、少しワチャワチャしているとそこへ、1人の男性がやって来た。


 歳の頃は25、6くらい。背の高さは175、6だろう。スーツ姿で黒髪の短髪に中性的な均整の取れた顔立ちの、如何にも好青年といった感じの人だった。


「おお由美子。今年も来てくれたか。」



 しかし、その見た目にそぐわぬ豪快な音量。音量がマックスになっているのを知らずにTVを点けた時のような感じだ。


「ユースケ。」


 どうやら由美子の知り合いらしい。胸ポケットに名札を付けていることから、どうやらここのスキー場の関係者らしいが。


「お知り合いですか。」


「うん、そう。ホタルちょっとごめんね。」と言って由美子と青年は去って行った。


 しかし、確かに由美子の言うことは一理ある。そう思っていた。


 カケルが町を出てから、どこへ行ったのかも分からない。どんな高校時代を送って、大学には行ったのか、今は何をしているのか。私は卒業以来、その足取りを全く掴めていなかった。




< 83 / 210 >

この作品をシェア

pagetop