流れ星に4回目の願いを呟く時。
「さ、そろそろ休憩も終わりよ。」


 そう言って私たちはお話会会場へ戻った。その途中、由美子は振り返り様にこう言い放った。


「あんたの実家に行くのはもう決定事項だからね。」


「え、なんでですか。」


「私のも会わせてあげたんだから、次はあんたのも見せてもらわないとフェアじゃないでしょ。」


「会わせたって、本人じゃなかったじゃないですか。」


「双子なんだから、会ったのも同じでしょ。」


 そう言って、由美子は聞く耳持たずのモードに入ってしまった。


 深いため息を漏らしながらも、何処か気は晴れていたようだった。


 ここらで、踏ん切りを付けるチャンスかもしれない。そう思えば、気持ちは楽になった。


「ああ、言い忘れてた。早いに越したことに無いから、来月の連休に行くからね。」







 こうして私は、友枝町で短い早春を過ごすことになった。



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