私の小さな願い事
慶応 二年 冬

徳川慶喜が将軍宣下を受けた

桂が教えてくれた

そして、天子様孝明天皇が御隠れになった

東宮様が、新しい天子様になる





「うぅ~今日は、寒いなぁ~ゲホッケホッ」

「高杉さん!
まだ、風邪が治ってないんだから!
大人しくしてて!!」

「一人で洗濯するより、二人のが早いだろ」

「だからって、風邪っぴきにさせるほど
私は、鬼じゃないわ!!」

「鬼の副長さんの弟子なのに?」

「それ……関係ないと思うけど」

「会いたくないか?」

「……そういうこと、考えないことにしてる
聞かないでよ!」

「俺が代わりに会ってこよう!
元気にやってるって、知らせてやる!」

「熱でおかしくなったの?」

「今日は、体調がいい
それに、前々から土方歳三に会いたくてな
良い口実だろ?」

「じゃあ、渡して欲しい物がある!」



洗濯物を終わらせて、いそいそと歳三への贈り物を準備する


「高杉さん!気をつけてね!
ちゃんと帰って来てね!」



「おお!行ってくる!!」




どこに行けば、会えるの?

まさか…

屯所じゃないよね……













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