私の小さな願い事
~依里~


「宴会だぁ~!!!」


新八の掛け声で、皆が雄叫び上げる


「お前も飲めよ?」

「うん!ありがとう!!歳三は?」

「俺は、あんまり得意じゃない」

「そうなんだ? 意外……」

「土方さんはね、すぐ寝ちゃうんだよ」

「へぇ~ 暴れるよかいいけど
すぐ寝ちゃうと、つまんないね」

「そう!つまんないんだよ!!」


総司も参加して、皆揃って宴会


これって……

私の為だよね?



いくら寝てるからって、桂さんが私を置いて帰るなんて、おかしいもん



皆で騒いですっごく楽しかった



「歳三、ありがとう」

「いや、永倉が勝手に言い出したことだ」

「うん!皆のおかげで楽しかった!
……お別れなんだよね?」


私がそう聞くと、歳三は困った顔になる

相変わらず、わかりやすい

私が決断する前に、歳三から

突き放されるのね……

「良い思い出が出来たよ
ありがとう
私… もう迷わない
長州の旅籠でね
すっごく山奥なんだけど
ご主人は、優しいし、いい人でさ
仕事も楽しいんだ」


歳三が、泣いてる



「笑ってよ
私… 笑ってる歳三が好きなの
鬼の副長なんて、私の前でしないで
ね?笑ってて!」

ゴシゴシ目をこすり


「なんか、依里の方が大人だよな」

「歳三のがずいぶん年上じゃない!!
失礼ね!!」

「いや、中身の話だ!!」

「成長したってことかな!!」

「そうだな」




歳三


貴方が好きなの



好きだから、離れるのよ?


貴方が困る顔、見たくないから



きっと


こうなるように仕向けたのは、桂さん



ありがとう




とても良い思い出が出来た





離れていても




私は、歳三の弟子で妹で家族



それが、私のすべてなんだ






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