恋の相手は強引上司
え?す・鋭くない?

「そ・・そう?・・・それより私中根様の接客があるから」

やっぱり仕事より恋愛っていう名取の洞察力をなめてたらヤバい。

っていうか・・・・私そんなに変わった?

いや、今は仕事仕事!

大事なお客様を待たせてはと客注品を持って

「中根様お待たせいたしました」

「真壁さん。休憩中だったのに申し訳なかったね」

「いえいえこちらこそお待たせしてしまい申し訳ございませんでした。
ご注文の商品ですがこちらでございます」

差し出した商品をちらっと見ただけで中根様はいいよと軽く手をあげた。

「ありがとうございます。ほかに何かお探しのものは?」

すると中根様は後ろを向いて財布を見ている男性の肩を軽くたたいた。

「いや~今日は・・・僕じゃなくて…こいつ、俺の息子なんだけど
これにネクタイを1本選んでほしくてね」

振り向いた男性は確かに名取の言う通りめちゃくちゃかっこいい男性で

年も私に近いんだけど・・・・あれ?どこかで会ったような?

「息子の翼(たすく)っていうんだけど」

「は~」

なんとも間抜けな声を出したしまったがその名前に聞き覚えがあった。
< 145 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop