恋の相手は強引上司
「追いかけなくていいの?」

翼君の問いかけに私は首を横に振った。

「内緒で付き合ってるから・・・・・」

翼君はなるほどね・・と言いながらうんうんと頷いた。

「・・・・・私ね、翼君とのことがあって恋愛とか凄く面倒になって
人を好きになることを避けてたの」

翼君は驚いた様子で私を見ると

「ごめん…俺のせいだよな。じゃあもしかして俺の次がさっきの人って事?」

「うん・・・・彼ね・・・随分前に私が接客したお客さんだったの。
私はあまり憶えてないんだけどね。なんかその時のインパクトが強かったのか
もう一度私に会いたいっていう理由だけで
大越デパートに就職したのよ。普通じゃ考えられないでしょ。たった1回でよ?
・・・でもすぐに海外支店に配属されて
数年後やっと日本に帰っきたら強引に付き合ってって
言われたの。さっきも言ったけど恋愛そのものが怖かった私は
彼の強引さに圧倒されっぱなしだった。…だけどね付き合ていくうちに
彼の真っすぐでぶれないところに
惹かれて・・・・今じゃ~思いは私の方が上なんじゃないかなって・・・・・」

だけど・・・こんな現場見られたら怒るよね。

それが誤解だとしても・・だって私も一馬とテレサさんを見ただけで

怒り狂っちゃったんだもん。

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