恋の相手は強引上司
もう~~初デートなのに10分で用意しろとかあり?

私は飛び起きるとまず洗面所に行き歯磨きをしながら

そのままクローゼットの扉を勢いよく開けた・・・が

デパート勤めで人にはオシャレなものを勧めておきながら

自分は無頓着。

今日初めてそのことを後悔した。

こんなことならお出かけ用の可愛い服の1着2着用意しておくべきだったってね。

でも私に許された時間は・・・・あと8分となった。

ないなりになんとか探したものは白いシャツの上にざっくりした大きめセーター

そしてカーキーのロングスカート。

本当はジーパンといきたかったけど・・・・一応デートだもんね。

なんとなくデート=スカートというイメージが強くこんなコーデとなった。


そして残り3分を切るとバッグに財布やら携帯、ハンカチなどを詰め込むと

最後にナチュラル系の口紅を塗った。

普通デートならフルメイクなんだろうけど

時間が・・・・

でもそれでも時間が許す限り鏡の前で必死にメイクをした。

するとまもなく一馬がワンコール鳴らして切った。


信じられない時間ぴったりすぎるでしょー!

もっとメイクをしたいという気持ちを抑え家をでると

黒のスポーツタイプの車が止まっており

私に気づくとジェスチャーで乗ってと・・・・


「おはようございます」

平日の昼間から会うなんて初めてで妙に緊張してしまい、敬語になってしまった。

「・・・おはよう」

挨拶だけすると一馬はそれ以上の事は言わず車が動き出した。
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