君のそばで会おう ~We dreamed it~
「想ちゃん・・・」
可南子は、突然のプロポーズに驚いて言葉が出なかった。
「可南子が何と言おうが、俺は可南子と結婚する。
もう、決めたんだ・・・」
可南子は起き上がって想太の顔を覗きこんだ。
「そんな大事なこと、いつ決めたの?」
想太も起き上がり、可南子を自分の膝の上に乗せて優しく抱き寄せた。
「知ってるくせに・・・
俺は可南子に初めて会った時から決めてた。
可南子と、小学3年生の時に、初めて同じクラスになった時から・・・」
可南子は笑って、想太に分からないように涙を拭いた。
「ずっと言いたかったんだ・・・
でも、言えなかった。
だから、俺の胸の中で、20年近くも大事に温めてきた」