君のそばで会おう ~We dreamed it~
想太は可南子のセミダブルのベッドの上で、横でまどろむ可南子を見ながらずっと考えていた。
可南子の長崎への異動のことだ。
今日の接待の帰りに、山本からも言われた。
「部長、そろそろ朝倉さんの異動の件、人事の方へ返事をお願いします。
部長のお気持ちも分かりますが、まずは覆ることは絶対にないです。
残念ですが・・・」
想太はもう気持ちは決まっていた。
それを、可南子にいつ伝えるかだけだ。
でも、もうこういう事を考える自体、可南子へ伝えるのも時間の問題だった。
想太は横で眠る可南子の髪を触りながら、「起きてる?」と聞いてみた。
「うん・・・」
寝ぼけた目で想太を見る可南子は、本当に可愛くて絶対に離したくないと想太は強く思った。
「可南子、本当は、こんなゴロゴロしている時に言う事じゃないのかもしれないけど・・・
でも、今言いたいんだ・・・」
「うん、何?」
「可南子と結婚したい・・・
いや、結婚してください」