美しき夜、北斗七星が輝く







座りこんだ白羽くんに目線を合わせると

グラッと白羽くんが体制を崩し

頭が後ろへ向かって落ちて行く



急いで床にぶつけるのを押さえて阻止すると

白羽くんはあたしに体を預けた

目を瞑っていて見るからに辛そう





「病室へ連れて行こう
そっちの方が診察室より良いから!」


「わかりました!
白羽くん立てる?」


「……ゲホゲホッゴホゴホッ…無理かも…」


「じゃあちょっとごめんね!」




あたしは白羽くんの腕を肩にまわし

点滴を倒さないよう立ちあがる

そして放心状態の両親を置いて

白羽くんがいつも使う病室へと向かった





数分後

病室で白羽くんは

穏やかに寝息を立てていた

まだ熱は高いし

発作が起きる可能性もあるけど…







< 103 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop