美しき夜、北斗七星が輝く






美夜の鞄を持ちながら

白羽がキョトンと私を見る

そして安心したかのように笑った

…普通だ




「……ありがと」


「私も隣座って良い?」


「うん」




ベンチに座った白羽の隣に私も座る

冬じゃないのに何だか冷たい





「……はぁ…」




隣から聞こえた溜息に

私の心臓がドキッと高鳴る




「ちょっ…大丈夫?」


「平気……」




白羽は両手を何かを願うかのように握り

自分の額にコンコンと当てていた

返ってくる返事はどことなく辛そうだ




「しらは…」


「言わないでね」


「…ワカリマシタ」




言おうとしたことを先回りされ

私はぎこちなく返事をした






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