ダサい兄貴がいる友達と仲良くなる話
図書室に行くのがすごいことなの?
この人誰なんだろう?
「小夜ちゃん…こちらの方は?」
話が落ち着いたとこで、恐る恐る声をかける。
「あぁ…
『宇宙(ソラ)』
兄貴なんだ…」
あたしはあまりに驚いて、目を見開き、つかんでいる制服をさらに強く握った。
だって、あまりに小夜ちゃんと違うから…
「美雨…
ビックリするのはわかるけど、制服シワになるからやめてね…」
優しくあたしの手を離す。
「初めて会うよね…
兄貴がビックリさせちゃって、ゴメンね…
まさか兄貴が一人で図書室に行くなんて思わなかったから、確認してからと思ったんだ」
頭をポリポリかきながら言いにくそうに話す。