妖しの姫と天才剣士
「でもざんねーん。今日のところは退散させて貰うよー」
ヒラヒラと手を振って薄ら笑いを浮かべた由羅。
気味悪い。
由羅はいつの間にか持っていた煙幕を爆発させる。
ほんの一瞬だけ視界が真っ白になった。
「絶対に君の事は諦めないよ。妖しの姫。君はそちら側には相応しくない。
約束の日にはちゃんと来てよ?」
「ただの肉片になったって君の事は諦めない。
その血は……ボクノモノダカラネ?」
悪寒がする。
耳元で聞こえた声はやけに明瞭で。
振り返ってもすでにそこには由羅の姿はない。