鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
ふふふ、楽しかった。
美空のおかげね。

「あの、わたし、そろそろ帰ります。
今日は楽しいお話を、ありがとうございました」

ほこほこと楽しい気持ちで、レジへ向かう。
今日は美味しい紅茶と、ショートケーキを頂いた。
素敵な時間を、過ごしたな。

「いいのよ、鈴木さん」

いつの間にか、隣に瀬田君のお母さんが、立っていた。

「え、でも、自分の分くらいはちゃんと……」

「いいから」

瀬田君のお母さんは、わたしの財布にそっと手を添えた。
< 100 / 434 >

この作品をシェア

pagetop