鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「のんびりさんかね? 美空ちゃんは」

「せかせかしてるより可愛いじゃないのぉ!
いいわねぇ、美空ちゃん」

美空ちゃん美空ちゃんて。
なんだこの状況。

なにを本人ものんびりと楽しんでるんだ?
あれ?
おかしいと思うの、俺だけ?

「あ、お肉炊けた。
ほら、美空ちゃん、おいしいわよ?
どうぞ」

「ありがとうございます、お母さん!」

ぶっ!

「ほら、昨日も言ったろう、吹き出すのは汚いし行悪いぞ?
彼女の前で何やってるんだ?」

「いやちょっと……」

ティッシュでテーブルを拭きながら、頭を悩ませる。
え? お母さん? 
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