お気に入り同期と恋人ごっこ
「青葉電工のさ 常務の話言ったじゃん
あの会社のバスケの試合に助っ人として
出てくれないか?と誘われてさ」
メンバーの一人が怪我をしたらしく
奥野さんがバスケ経験があると
以前に話してたのを覚えていて
声をかけてきたらしい
しかも!彼女を連れてこいとか。。。
「別にそれあたしじゃなくても
彼女いるんでしょ!
昨日ディナーしたという」
「してないし!」
「言ってたじゃん!
彼女とディナーの約束がどーのこーのって」
「あれは嘘
ああ言わないとしつこいんだよ!」
あ~あ・・・。
「えっ?じゃあ彼女は今居ないの?」
「居ないから頼んでんじゃん!」
「別にあたしじゃなくても
あっ!そうそう工藤さんとかぁ~
松崎さんとかぁ~
いっぱい喜ぶ人いるじゃん」
口ではそう言うが心では
例え役だとしても あの人たちは嫌だなと
思ってるあたし。
「あの人たちは・・・
本気になられたら困るし」
あたしなら大丈夫ってこと?
「あたしなら後腐れないってことか」
ため息混じりにそう返した。
「そー言う訳じゃないけど!
一日でもオレの彼女になれてよくない?」
「はぁ?」
「わが社のイケメン
5位以内に入ってるオレの彼女だよ?」
「自分で言うな!」(確かにそうだけど)
「うそうそ冗談 一日だけ頼むわ!」
「何かお礼してくれる?」
「お礼はぁ~えーとぉー!
スイーツ食べ放題とかケーキ食べ放題とか」
「それって!食べ物ばかりじゃん」
「反対にして欲しいことある?」