お気に入り同期と恋人ごっこ


新しい週を迎えたのに
朝から憂うつ。


そう今日から誠が会社へやって来る。


どう対応していいのか・・・。


「お世話になります」


青葉電工の一行が到着したようだ。


まだ誠の姿はない。


仕事仕事
あたしは仕事をしてればいいの!


しばらくするとみんな集められた。


「今日から工事に入る青葉電工の人たちだ
仕事の邪魔にならないように
気をつけてやってくれよ
それで監督の太田さん」


誠が紹介された。


「あ・・・」


隣で言うのは奥野さん。


軽く挨拶が終わると
「奥野さん久しぶり
でもないか 先週はご苦労さん」
と誠が声をかけた。


「ご苦労様です!足大丈夫ですか?」


「先週は痛かったけどな今は全然」


当然のごとく『知り合いか?』
と みんなに聞かれている。


先週のバスケの試合のことを説明しているが
あたしは知らんふり。


ここで誠があたしに触れなければ
たちまちは 大丈夫。


身を隠すようにしていると
あたしに一歩一歩近づいて来た
どーしよう
心臓の音が聞こえるか?
と言うくらいドキドキしていた。


「監督 ちょっと来て下さい」
職人さんにいいタイミングのところで
呼ばれたのだ。


「奥野さんどうする?
太田さんに言われちゃうかもよ
あたしたちのこと」


「口止めしとくよ」


奥野さんに任せようと思った。


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