双姫 Ⅰ
「朱音!」
「テメェら動くなぁ!!」
皆が駆け寄ろうとするが錦に阻まれる。
「もう止めてよ!
これ以上朱音を苦しめないで!!!!」
『真白、下がって!』
不意にあの夢を思い出す。
" また助けられなかったね。"
警告音が鳴り響く。
「なんだ?お前のお友達かぁ??」
止めろ…。
「また同じ目に遭わせてやるよ。」
『止めてーーーーーーッ!!』
私に向けられてた銃口が
ゆっくりと真白へと変わる。
全てがスローモーションの様に感じた。
ダァン!
また一つ銃声が鳴り、辺りは静まり返った。