双姫 Ⅰ


「朱音!」


「テメェら動くなぁ!!」


皆が駆け寄ろうとするが錦に阻まれる。


「もう止めてよ!
これ以上朱音を苦しめないで!!!!」


『真白、下がって!』


不意にあの夢を思い出す。


" また助けられなかったね。"


警告音が鳴り響く。


「なんだ?お前のお友達かぁ??」


止めろ…。


「また同じ目に遭わせてやるよ。」


『止めてーーーーーーッ!!』


私に向けられてた銃口が
ゆっくりと真白へと変わる。

全てがスローモーションの様に感じた。


ダァン!


また一つ銃声が鳴り、辺りは静まり返った。


< 442 / 463 >

この作品をシェア

pagetop