双姫 Ⅰ


類side


「朱音…聞こえる?」


椅子を近付け、朱音の手を握る。


暖かい…。

それだけが生きてるって思える。


「でも、声を聞きたいよ。」


蒼空ちゃんが死んだ時、
朱音もそう思ったんだよね…。

辛い、辛過ぎる。

今迄ずっと抱え込んでたんだ。


何も出来ない、待つだけしか。


俺には何も出来ない……。


類sideEND


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