魔王vs神王→私!?



 「アイツの味に、よく似ていた」






 アイツの、味





 それは、紛れもなく、私の料理への、拒否







 ・・・無理して、食べていてくれたんだね






 それも、父親の義務だと思ったからなの?







 なぜか、大声で笑いたくなった






 努力が空回りしていた私への嘲笑なのか





 もう父の為に、世間体や外面を考える必要がなくなったからか






 私には分からなかった






 気づいたら、夜の2時をまわっていて






 父もどうやら寝てしまったようだった






 ガンガン痛む頭と、虚無感しか残っていないココロで






 私は朝早く出るであろう父の為に、
 自由に味をつけられる目玉焼きとサラダを用意した






 ・・・最初から、味付けなんてしなければよかった






 そう思うと、さっきはでてこなかった涙が、せきを切ったように溢れだした







 
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