土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
家の中に入ると、頼んだとおり、忠兵衛がいた。
土方「忠兵衛さん、この子かなぁ?」
俺は、芝居を頼んでいた。
すると、忠兵衛は、チラリと梓を見て・・・。
忠兵衛「この女で間違いない・・・と思いますよ?」
土方「そっか・・・。良かった。やっと、見つけた・・・。」
梓は、軽く気が、動転していた。
土方「お願いがあるんだ。」
俺は、梓の手を取り、指に、少し力を入れた。
土方「こっち来て?」
事態を全く、飲み込めていない梓を、引っ張り、奥の部屋に連れて入った。
梓「ちょっ・・・。」
部屋に連れてこられた梓は、キョロキョロ周りを見ている。
梓「ここは?」
土方「僕の部屋だよ。」
梓「なっ・・・・っ。」
真っ赤になっている。
俺は、からかいたくなった。
土方「君ってさぁ・・・。普通に、男の部屋にホイホイ付いて来て入るんだね?」
梓「やっ・・・っ。違っ・・・!ここが、どこだかわからなくて・・・っ。」
俺は、妖艶にな笑みを浮かべて、少しずつ、梓を追い詰める。
トンッ。
梓の背中が壁に当たる。
梓「っ・・・。」
梓の頬に指を滑らして、顔を近付けた。
梓「せ・・・っ。先輩!?」
接吻されると思ったのか、梓は、真っ赤な顔になり、目を瞑る。
土方「ぷっ。」
何なんだよ。このおなご。全く色気の欠片もねぇ。
土方「くくくっ。プハッ。アハッ。アハハハハッ。何、その顔?その気になっちゃった?」
梓「なっ!」
慌てて、どんどん、顔が、赤くなる梓。
こんなおなご初めてだな。
面白い。
悪戯を思い付く。
俺は、制服を脱いだ。
梓「な、な、な、何、してるんですかっっ!!」
梓は、真っ赤になって、下を向いた。
土方「何って着替え。はぁ!やっぱり、この方が、落ち着く。」
俺は、素早く、着物に着替える。
梓「着物?」
土方「厭らしい子だね?そんなに僕の着替えが、見たかったの?」
わざと、色気のある顔で見つめると、梓は、真っ赤になって慌てている。
佇まいを、正して、梓に向き合う。
ここからが、勝負だ。
土方「あのね、単刀直入に言うね。僕は、この時代の人間じゃないんだ。」
梓「は?」
梓は、固まっている。
信じていないと全身が言っている。
土方「僕は、江戸時代から、君を探しに、時渡りしてきた。」
梓「は?・・・。とっ・・・時渡り?」
梓は、関わってはいけないと判断したようで、いきなり、立ち上がった。
そして、出て行こうとした、梓を止めようと、手を差し出すも、梓は、勢いよく離れようとする。
土方「ちょっと、待って!ちゃんと・・・。」
すると、梓は、勢いが付きすぎて・・・。
パキッ。
え?
梓は、俺の鞄を踏んづけている。
そして、この音・・・。
もしかして・・・。
梓「あ・・・。」
嘘だろ?
土方「・・・。」
梓「・・・。」
土方「ああぁぁぁぁ!!!!!ぼ、ぼ、僕のプレミアムチョコ!!!!!」
梓をドンッと押しのけて、鞄の中を確認する。
中のチョコを確認すると、粉々に、砕けていた。
梓「あの・・・。沖田先輩?その・・・。ごめんなさい。わざとじゃ・・・。」
土方「お前ぇぇぇぇ。よくも、僕のプレミアムチョコをぉぉぉ・・・。」
許さねぇ。
梓「ご・・・っ。ごめんなさい!わざとじゃなかったんです!」
土方「お前、僕が、これを、取るのに、どれっっっだけ苦労と努力したか、わかる?それを・・・。それを・・・。許さない・・・。」
梓「ひっ!」
俺は、クレーンゲームを見つけて以来、ずっと戦って来たんだ・・・。
梓「べ、弁償しますっ!弁償しますから!」
土方「弁償なんて、当然だよ・・・。だったら、早く取りに行くよっ!」
俺は、着物から、服にまた着直して、梓をゲームセンターに引っ張って行った。
着替えの時、また、赤くなり、慌てていたが、それを、からかう余裕は、その時の俺には、無かった。