土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
ある日・・・。




梓の当番が、山崎の時だ。



コイツは、幹部ではないが、侍になりたいということで、ここへやってきた。




俺らの指示をやり通す。



そして、こちら側の意図を読み取るのに長けている。




俺も近藤さんも信頼を置いている。




土方「今日の梓の当番は、山崎か・・・。」




朝稽古の後に、出て行った二人を、思い出す。



すると、監察方の島田が、報告しに来た。




島田「攘夷を考えている奴らが、何やら、水面下で、動いているようです。」



土方「そうか・・・。」




島田「桝屋が怪しいという情報が・・・。」




あそこは、確か、長州系の店だったな・・・。




土方「山崎に潜入させる。山崎は・・・。」





藤堂「居ないよ。」




前を通りかかった藤堂が、答えた。




土方「そうか・・・。今日の当番は、山崎だったか・・・。」




確か、藤堂は、稽古の当番か・・・。



土方「おい、藤堂。悪いが、今、山崎が梓と占い屋を探しに行ってるんだが、代わってきてくれねぇか?」




藤堂「あぁ、今日は、山崎さんだったんですか?」




土方「あぁ。ちょっと別件で、山崎に頼みたいことが出来た。頼めるか?」




沖田「僕が、行きますよ?」




一緒にいた総司が、手を挙げる。




土方「は?」




藤堂「え?」




沖田「何ですか?」




藤堂「いや・・・。だって、沖田さん、こういうの一番に逃げてたから、ちょっと、意外で・・・。」





沖田「僕だって、するときはしますよ?」





藤堂「あぁ。梓のだからか~!」




沖田「ち、違いますよっ!山崎さんに帰れって言えば良いんでしょ?帰りに甘味でも、食べに行ってきます!」




土方「ぷっ。素直じゃねぇな。」




前の総司なら、聞いたら、絶対、逃げてた用件なのに、自分から行くと言うことに、俺は、驚いた。



藤堂「本当に!くくくっ。じゃあ、お願いしますね?」




沖田「わかった。」




そう言うと、総司は、足早に屯所を出た。




それを見て、藤堂が、ポツリと呟く。




藤堂「本当に、沖田さん、変わりましたね。」




土方「あぁ・・・。」





嬉しい気持ちと、それとは、別に、黒い気持ちが広がった。



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