貴公子?いいえ、俺様男です
女性に騒がれるのは、今に始まった事ではない。

サークルやバイト先…かわいくて、会話が楽しい女の子なら、その場のノリで深い仲になっていた。

みんな軽いノリの付き合いだ。

「なあ瑛二…、女の子との距離の縮め方教えて」

「へっ…?」

カクテルグラスを磨いていた瑛二が、驚いた表情で俺を見た。

(こいつ、こんな目…大きかったか?)

てくらい、目がまん丸だ。

「あんま…ガツガツして、嫌われたら嫌だし」

「どんな子?いくつ?」

「4月から社会人って言ってたから、22歳?」

「なぜ疑問系?」

「だって、挨拶程度の会話しかしてないから」

「………」

「な、なに?」

「おい、おまえ本当に修斗なのか?

いつ出会ったんだよ⁉︎ 春か?
もう半年じゃないか。えらくスローだな」

カウンターから、ギリギリのとこまで身を乗り出した瑛二が言う。

「仕方ないじゃないか。

無理やりにでも抱きしめて、俺のもんに出来るなら、とっくにそうしてるさ。

…触れたらさ、壊れちゃいそうなんだよ。彼女は」

昔の、なーんにも考えてない。軽かった自分が羨ましいよ。

はあぁぁ……

長い溜息をついた。











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