貴公子?いいえ、俺様男です
特別展では、マイセンのロココ様式時代から近代を経て現代までの作品が展示してあった。

うちの教室の、お茶の時間に出したブルーオニオンも展示されていた。

なかなか見応えのある展示だった。

「里菜ちゃんが見たら、大騒ぎするんだろな」

あり得ない妄想をし、自嘲気味に一人笑う俺はアブナイ奴だ。

一通り展示を見終わると、マイセンが出来るまでを映像で紹介していた。

ずっと立ちっぱなしで疲れたし、休憩しよう。

ザクセン州ドレスデン地方で、今も工房があり、職人たちが筆を走らせている。

細かい作業をする職人たちが映っている


「……っ!」


…その一コマに、


「…里菜……見つけた」

職人たちに混じって筆を走らせる彼女を見つけた。

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