強引な次期社長に独り占めされてます!
「……で、緊張してたかと思ったら、今度は何をいきなり慌ててるんだ?」

だって、その……!

「私は、き、期待した訳じゃないですから!」

そして落ちる沈黙。バラエティ番組特有の空々しいまでの笑い声が、どっとテレビの中を賑わせている。


……無言は緊張しますから。

しばらくすると、主任は大きく大きく息を吐いた。

「……お前、突発的に話すことは何も考えていないだろ」

「……い、いっぱい考えました!」

「いいか? まず、この状況で“期待してません”発言は、いろんな意味になるんだぞ?」

真面目な顔して真面目な声で言うから、思わず正座をして主任に向き直る。

「最低2パターンあるだろ。本当に期待してないのか、本当は期待していたのに虚勢で言ってんのか」

「本当は期待していたのに虚勢で?」

「内心で期待してて、しないって言われたから“そんなこと考えてません”って、わざわざ言う感じ? それなら遠慮なーく頂くけど」

いただかれたらビックリだけど。

「でも残念ながら、お前の部屋じゃ用意がない」

用意……。用意?

「さすがに“出来ちゃった”は大人として問題だろー?」

眉を寄せて言われた言葉に、両手で顔を隠してうつ伏せになった。

そ、そうね。そういうこと?
だよね、そうなるよね! 避妊とかちゃんと考えないとね!

えらい! 主任偉いよ! でも、男の人って、常に財布の中に隠し持っているんだと思っていたよ!
< 180 / 270 >

この作品をシェア

pagetop