オフィス・ラブ #0
始発にも早いくらいの時刻に、部屋を出てきた。
ここで煙草を吸うなと言われたからだ。
それを先に確認すればよかったと後悔する。
もう少し家が近ければ、タクシーを使ってでも夜のうちに帰ったものを。
駅の喫煙所で、始発を待つ。
同じくスーツ姿の、朝まで飲んでいたらしいビジネスマンたちと、不思議な連帯感を共有しながら、煙を吸う。
ぼんやりと空を眺めている時に、思いついた。
そうだ、今日はディーラーに行こう。
新型モデルを見てこよう。
けどその前にまず寝よう、と決め、午後は涼しくなるようにと祈りながら、煙草を押しつぶし、すべりこんできた電車に向かった。