マスク男子
「ま、マスクを外すから…綿あめを食べたいんだと…思った」
少し落ち着いた真妃は呟いた
まだ顔は赤い
「キスしたいからマスク外した。マスクを外さなきゃ…出来ないし」
「キス…すると…思わなかった…」
「…嫌だった?」
これで嫌だったっと言われたら俺はショックで死ぬかも
しかし、真妃は首を横に振った
嫌ではなかったらしい
良かった、安心した
「郁くん、私を喜ばせ過ぎだよ。これじゃ、郁くんから絶対離れられないよ?」
少し頬を膨らませながら抗議してくる
絶対離れられない?
真妃は馬鹿だね…
「俺が離さないよ」
「ぇ…?」
俺をここまで自覚させたんだ
俺をここまで惹きつけたんだ
今更、逃げれると思うなよ?