嘘つきスノウ 〜上司は初恋の人でした〜
「わたしなら弁護士のカレかな。なかなかイケメン」
三条さんが写真をのぞき込んで会話に入ってくる。
隣の池上くんは興味もないのか食事に集中しているようだ。
「千雪が選べないならわたしが選ぶわよ」
「や・・・・・ホントにいい。大丈夫やから」
「そんな重く考えなくてもええから、会うだけ会ってみようよ」
奈々がしつこい。
「〜〜〜〜〜〜〜っ無理!」
箸を置いてご馳走様と声に出さず手だけ合わせて立ち上がろうとした。
「成海」
池上くんに呼ばれ、彼の手がわたしの方に伸びて来る。
「・・・・・主任?」
わたしの口元を指先で軽く引っ掻くように触った。
「ご飯つぶ」
人差し指をこちらに向けたかと思ったら、その指をペロリと舐める。
え・・・・・・・・・・?
今目の前で起こった出来事を理解するのにうまく頭が働かない。
奈々の目がこぼれ落ちそうなほど見開かれている。
「ホラ、食べ終わったんなら早く行かないと。女子は化粧直しやらで時間がかかるだろ」