この度、友情結婚いたしました。
「アホ!バカ!クソまどか!」

散々罵った後、最後にポツリと恨みかがった声で言ってきた。


「このツケ、いつか必ず身体で払ってもらうからな……!覚えておけよ」

思わず「ヒッ」と声を漏らしてしまいそうになり、咄嗟に両手で口を覆った。


言いたいことを言いスッキリしたのか、ドカドカと大きな足音が遠ざかっていく。
少しするとシャワーが流れる音がし始めたから、お風呂にいったようだ。


その瞬間、安堵しホッと胸を撫で下ろす。

真っ暗な部屋の中、異様に響く自分の心臓の鼓動も、少しずつ落ち着きを取り戻していく。

冷静さを取り戻していくと、とんでもないことになってしまった、と後悔の渦に襲われてしまう。

しかもなに?春樹が私を好き??


告白はされたし、キスもしちゃった。
でもさっきのアホにバカにクソまどかって……。本当に私のことを好きならば、そんなこと言えるだろうか。


「やっぱり信じられない……」


春樹が昔感じた、と言っていたように、琢磨との話を聞いて、ちょっと喪失感に陥っただけじゃないの?
それかあまりに欲求不満だからとか。
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