この度、友情結婚いたしました。
「それはまだ警察の人が調べているところだから確証はないけど……まどかが春樹と結婚したからじゃないかと、俺は思う」

「――え?」

「それだけあいつに本気だったんだろ」

そんな……。


好きって気持ちがあれほどの殺意に変わるものなの?
だってあの人、迷いなく私を刺そうとしていたよ?


愛情と憎しみは紙一重、なんて言葉を聞いたことがあるけど、本当にそうなってしまうなんて……。


震えが止まらずギュッと自分の身体を抱きしめる力を強めた時、気づいたあさみがすぐに私の隣に腰掛け、そっと寄り添ってくれた。


「怖かったよね、まどか。でももう大丈夫だからね」

あさみのぬくもりに、気持ちが少しだけ落ち着いていく。

「……怖かったっ」


震える声で訴えると、同調するように何度もあさみは身体を撫でてくれる。


「当たり前だよ、刺されるところだったんだから」

「ううん違うの。……そうじゃなくて、このまま春樹が死んじゃうかもしれないって思ったら、怖くて堪らなかったっ」

「……まどか」


あさみのぬくもりに触れて、我慢していた涙がとめどなく溢れ出していく。
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