この度、友情結婚いたしました。
「言っておくけど、私の愛は大き過ぎて厄介だからね。今後浮気は絶対許さないし、魔が刺した~なんて言うものなら、みっちり懲らしめてやるから」


「まどか……」

「だから覚悟しなさいよね、アホ春樹」


瞬きもせずに驚いている春樹の頬にそっとキスを落とした。


これが私の気持ちと伝えるように――……。


離れれば春樹はガン見状態。
その姿に堪え切れなくなってしまい、声を上げて笑ってしまった。


「あっはははは!なによ春樹、その顔は」

「うっ、うるせぇ!まどかが悪いんだろうが!いきなりするからっ……!」


「何を言う。ガッツリ唇にキスしておいて今さら」

「おまっ……!女がそんなこと言ってんじゃねぇよ」


照れているのか、耳まで真っ赤にさせ怒る春樹にキュンとしてしまう。

そしてやっぱり好きだな、こいつがって実感させられちゃうんだ。



「おーい、ここは病院ですよーバカ春樹さん」

「バカはやっぱり死なないな」


突然ドアが開かれたかと思えば、そこに立っていたのはあさみと琢磨だった。


「げっ、なんでお前らが来るんだよ。さっさと帰れ!今は夫婦の時間だっ」


せっかく来てくれたというのに、追い出すように手でシッシとふたりを払い除ける春樹に、当然ふたりは怒りを露わにした。
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