この度、友情結婚いたしました。
急に呼び止められてしまい、なぜかニコニコ笑顔の女性が差し出してきたのは、一枚の紙だった。






「は?それ大丈夫なのか?」


その日の夜。
お小遣い制となった春樹は、毎日のように仕事が終わるとすぐに帰宅してくる。

なんでも会社でも上司や同僚達が新婚だからと気を遣って、飲みにも誘ってくれないとか。

この前の飲み会はどうやら結婚祝いだったらしい。

そんな春樹に今日のことを話すと、ご飯を食べながら疑いめいた目で見つめてきた。


「私も最初はびっくりしたけどさ、なんせ法律事務所だし」


「そうだとしても、いきなり雇用って怪しいんだけど」


そうなのだ。
急に呼び止められた女性が手にしていたのは、事務員募集を呼びかける紙だった。

そして輝く目でこう聞かれたのだ。

『あなた、もしかして五階の派遣会社に登録しているの?』と。

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