Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
「あなたも悪い人ですね」


「・・・は?」

「あなたが憎らしい。本当は知っている癖に」

「何を言って・・・」

「いつ真実を明かすのですか?このまま知らずにいけば、ますます彼女の重荷になる」

「・・・お前まさか・・・」

困惑するウェインを尻目に、ジェイクはふっと笑みを浮かべて目線をずらす。

「・・・忙しいのでこれで」

「ちょっと待て!」

踵を返すと、ジェイクはウェインの静止を聞かずに部屋へと消えた。
ウェインはひとり、その場で拳をぎゅっと握りしめて立ち尽くす。

――――アイツまさかリオンに・・・?―――――

そう思うウェインの心は穏やかではなかった。
ウェインは急いでリオンのいる部屋へと戻った。
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