♥同居人は♥オカマです!

そのうち、変な大人と絡むようになって、バイクの運転方法を教えてもらった。




そこからは、暴走族をなのって、迷惑行為を繰返し、そこそこ名の知れたお尋ね者になった。




あのときの私は、本当にただのバカだ。




弱くて、バカで、何をしていたんだろう。




スミレもきっと、あの頃の私を姉とは思いたくなかっただろう。本当に申し訳ないことをした。




馬鹿げたことだと思いつつ、とめられない。



喧嘩が強くなると、以前のような女の子らしさは影も形も失っていた。




それからすぐ、巷でそこそこ有名な…俗に言うヤクザに一目おかれるようになった。




そこそこ世間話をするような仲になるほど。




ごく稀に、暴走族狩りに付き合わされたこともあった。




本当に、私のなかでは思い出したくもない 黒歴史だ。




自分を恥じる順位があるのなら、間違いなく私はこれを1位にしている。




思い出すと死にたくなる。何をしていたのだろう、全く。




あの人とはもうほとんど会わず、もうすぐ中2になるとき、あの人が死んだ。




死因は聞かされなかった。




葬式に参列しても、ご家族とは何も話さなかったし、一番悲しんでいたのは私だけだったように思える。




あの人がいれば、もっと私にあってくれていれば、きっと私の恥じるべきこの行為を全力で止めてくれたはず。




ううん、止めてもらえるなんて思ってはいけなかったのだ。




自分で踏みとどまればよかった。




それでも、なぜ相談しなかったのか、なぜもっと話さなかったのか、なぜ、何も言えなかったのか。




後悔だけが私を悩ませる。

< 177 / 250 >

この作品をシェア

pagetop