姫と年下王子たち
「…………っ~……」


絢斗の前でなんか、泣きたくなかった。


弱い自分を見られているみたいで…。


すると、絢斗はあたしに手を伸ばした。


あたしの耳元で、カチャカチャとなにかを外す絢斗。


右耳、左耳の順番に手を動かし、あたしの顔の前に出されたのは…。

…コウタからもらった、リボンのピアスだった。


「これ、もういらないだろ?」

「…え」
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