姫と年下王子たち
一生懸命応援する生徒の横で、1人だけ黒の日傘を差し、応援する素振りもなく試合を見つめる女の子が…。

…美姫ちゃんだ。


暑そうに、パタパタと手で扇いでいる。


あたしは勇気を出して、自ら美姫ちゃんに歩み寄った。


「美姫ちゃん、応援しないの?」

「…ああ、秋月先生か。応援なんてしないよ。暑苦しいだけじゃん」

「暑苦しいって…。みんな、がんばってるんだよ?」
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