姫と年下王子たち
「家にだれもいないの?」

「うん。お父さんもお母さんも、仕事で夜遅いから」


一人っ子由香里は、このあと家で1人、両親の帰りを待つのだろう。


由香里は、バッグから家の鍵を取り出す。


そのとき、由香里の家の陰に、1台の車が停まっているのが横目に入った。


街灯に照らされるその車は、黒いベンツだ。

運転席には、人影も見える。


花火で賑わうこの時間に、こんなところで停車している車…。
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