姫と年下王子たち
最終章 彼

ひなside

冷たかった北風はどこかへ去り、まだ寒さは残るものの、少しずつ春の訪れを感じる…3月。



「「ご卒業、おめでとうございます!」」


祝福の声が、桜乃高校の校内に響く。


そう。
今日は、桜乃高校の卒業式。


あたしはすでに大学の春休み中だから、お母さんといっしょに保護者席に座って、卒業式に出席していた。


翼は翼のまんまだけど、退場する列の中に混じる絢斗、桔平くん、長谷川くんは、どこか大人びて見えた。
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