姫と年下王子たち
「しゃーないなっ。あっち戻るか!あ、ひなちゃん写真ありがとーな!」

「ううんっ。足は大丈夫なの?」

「ヘーキ、ヘーキ♪」


桔平くんは、笑ってみせた。


「それと…」


そう言って、桔平くんは向こうへ行こうとする足を止めた。


そして、あたしの耳にそっと顔を近づける。


「陣地に持って行ったんは涼やけど、旗取ったんは俺なんやから、あの約束…忘れんといてや!」
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