冷たい舌
 透子たちの去った後は、まさしく嵐の去った後だった。

 やれやれ、自分たちもご飯を食べるか、とエプロンを外した潤子は、公人と大河を呼びに行こうとして、気がついた。

「あら?
 あの子、さっき、『わかった』って言わなかったかしら」

 この反応の鈍さは、そのまま透子に遺伝しているようだった。
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