フキゲン課長の溺愛事情
璃子はボソッと言って、再びグラスに口をつけた。沙織が膝立ちになって座布団から下り、璃子のそばに座る。
「なにがあったの?」
璃子は無言でビールを飲み干した。しらふじゃとても話す気になれない。
その様子を黙って見守っていた沙織が、申し訳なさそうに口を開く。
「私がプロポーズされるかも、なんて言っちゃったから、璃子は期待しちゃったんだよね? だけど、されなかったってことか。ごめんね、私が余計なことを言っちゃったから」
優太が璃子の手の中のグラスにすかさずビールを注ぎ、彼女の飲みっぷりに感心しながら言う。
「水上さんの彼氏って繊維研究部の山城さんですよね?」
「なんであんたが知ってんのよ」
璃子は優太に鋭い視線を向けたが、彼はあっけらかんと言う。
「みんな知ってますよ。だって五年来の付き合いで社内公認じゃないですか」
空きっ腹で飲んだビールは予想以上に効き、璃子は頭がぼんやりしてくるのを感じながら優太を見た。
「社内公認じゃないわ。〝社内公認だった〟よ」
「え?」
「なにがあったの?」
璃子は無言でビールを飲み干した。しらふじゃとても話す気になれない。
その様子を黙って見守っていた沙織が、申し訳なさそうに口を開く。
「私がプロポーズされるかも、なんて言っちゃったから、璃子は期待しちゃったんだよね? だけど、されなかったってことか。ごめんね、私が余計なことを言っちゃったから」
優太が璃子の手の中のグラスにすかさずビールを注ぎ、彼女の飲みっぷりに感心しながら言う。
「水上さんの彼氏って繊維研究部の山城さんですよね?」
「なんであんたが知ってんのよ」
璃子は優太に鋭い視線を向けたが、彼はあっけらかんと言う。
「みんな知ってますよ。だって五年来の付き合いで社内公認じゃないですか」
空きっ腹で飲んだビールは予想以上に効き、璃子は頭がぼんやりしてくるのを感じながら優太を見た。
「社内公認じゃないわ。〝社内公認だった〟よ」
「え?」