SEXY-POLICE79
「では、ゲームのルールを説明します。ルールは簡単、僕が指示する場所にあなたがいくだけです」

深帽子の男はクスクスと笑って痛みで苦しむ桐野の顎を持ち上げ、目線を須田に向ける。近づいていく唇に、嫌だと抵抗をみせる桐野を見て須田の中で何かが弾ける。でも男は唇を近づけただけで、すぐに桐野から離れる。

自分よりも図体のデカイ桐野警部補を軽々と持ち上げて、お姫様抱っこで笑い続ける深帽子の男の姿が、しだいに薄くなり始めた。

「これは…」

「まずは三十分以内に潮風公園に行って下さい。五分後、携帯で連絡します。では、ゲームスタート」







< 65 / 223 >

この作品をシェア

pagetop