SEXY-POLICE79
――この子は悪くないっ。この子は何もしていない。信じて下さい。

姉さんは俺を庇い続けた、そのせいで姉さんにも迷惑をかけた。

――あなたは悪くない、悪くないの。だから泣かないで。

「――姉さん」

悪くないならどうして…
どうして俺を捨てたんだよ――――。

《どうして……助けてくれなかった。どうして…》

赤く汚れた手に握られた血で汚れた凶器。 滴る赤き水に、振り下ろされる銀の閃光。

「―――――ッ!!」

忘れていたのに、消えたはずなのに。

《どうして殺した…》

「違うっ。俺じゃない。俺のせいじゃない!!俺のせいじゃないっ」

《またそうやって逃げるのか。お前はそうやって逃げ続けるだけなのか》

「俺はっ…俺は……」

闇は誰にも消えることなく刻まれ、いくら忘れようとも一度頭に記憶したものは何人も無くなることはない。記憶は生の証、自分の存在への道しるべ。そして闇はしるべを越えるための人間に下された使命なのだ。





   ☆☆





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