まるでペットのような彼
「終わりました。ありがとうございます。これからよろしくお願いします。」

書類を差出しながら挨拶してくる。

「あ、…こちらこそ!」

返事するのに、間があいてしまった。
不自然だったかも…


書類を受け取るときにコソッ囁かれた。


『背中のセクシーな黒子…』


書類を受け取って、固まってしまった。








あのときの男だ。



私の背中には、目立つ黒子が三個ほど並んでいる。

だけど、そんなの普段見えるわけじゃないから、気にしたことなかった。


付き合った相手には、知られていたけど…


覚えてられてたんだと思ったら、複雑な気持ちになった。

私は、顔も忘れかけていたっていうのに…



まさか、同じ会社にくるなんて…


年齢は、30歳と2歳年下だけど、見た感じ仕事できそう。

イケメンで仕事ができるなら、女性社員がほっておかないだろう。


なるべく関わらないようにしようと心に決めた。




だって、行きずりの相手だったのだから…








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