まるでペットのような彼
約束をしたので一緒にランチに行く。

いつも郁美と行くレストランにきていた。


「落ち着いたよい店ですね。」

斎は、そう言う。

「よく来るのよ。で、なに企んでるの?」

「いやですね。企んでるだなんて…」

「じゃ、なんで私にまとわりつくの?」

「それは、また黒子が見たいから…」

「な…なに言ってるの?」

「言葉のままですよ。」

「あんたね~ふざけるのも、いい加減にしなさいよ。」

「ふざけてないですよ。」

目の前の男は、淡々と言ってのける。
なにを考えているのか、表情からは、わかり知れない。

「なにを考えてるかわからないけど、私たちは、なんの関係もないんですからね。」

「なにも?あの熱を忘れるんですか?」

斎に頬を撫でられ、コロンの香りがフッと漂う。
それにより、あの夜の記憶が蘇り、身体に熱が籠もった。

「フッ…身体は、正直そうですね。」

「な…なにを?」

言われた言葉にカッとなってしまう。

「言葉のままですよ。身体は、忘れてないようですね。」



「…」



言葉が出ない。
こんな、男に言いくるめられることなんてなかったのに…


「園田奈央子さん。」


「…なによ。」

「もう一度、俺を堪能してみませんか?」

「えっ?…」


この男は、なにを言ってるんだ?








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