まるでペットのような彼
翌朝、ホテルのモーニングを食べて、奈央子の彼氏の親御さんが帰るお昼過ぎまで一緒に付き合った。




家に戻ったのは、夕方近くなっていた。


食材をいくらか買ってから、帰宅する。



「ただいま」

悠と住むようになってから、声にだして『行ってきます』と『ただいま』とを言うようになった。


リビングを覗くと気配がない。

買ってきた食材を冷蔵庫にしまって、とりあえず着替えようと寝室に行くと、悠が寝てた。



(珍しい…お疲れなのかしら?)

なるべく物音をたてないように部屋着を用意する。

そうしてたら、後ろから抱きしめられていた。

いつの間にか、ベッドから起きて後ろに悠がいたのだ。

「お…おきて…たの?」
突然のことに挙動不審になる。
いままでこんなことしたことない。

「寝てない」

なんだか不機嫌そうな悠の声に違和感を覚えた。

「ど…どうして?」

どうにも、悠に対しての緊張が抜けない。

「郁美さんのせいだから…、責任とって…」


責任と言われても、どうして私のせいなんだかがわからない。


そう思っていたら、ベッドへ引き寄せられて、いつの間にか悠に組み敷かれていた。






ど…どういうこと?



この1ヶ月ずっと一緒に寝ていたけど、悠は、抱きつくだけでそれ以上したことなかった。

私は、勝手に対象外だからと高を括ってたのだ。


だから…
この状況が理解できずにパニックに陥っている。








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