まるでペットのような彼
それからなにを話していたのかよく覚えていない。


ヘルプのマサくんが私の手に触れてきたとき、ハッと我にかえり、「ちょっと失礼」とトイレに立った。
ドアノブに手をかけたら、大きな手が重なり、そのままトイレに連れ込まれた。

「…っ、…やっ…」
声を出そうとしたら、唇で口を塞がれて、その感触と目の前の整った顔を認識する。

背中に手を回すと、キスが深くなった。


「落ち着いた?」
いつもより甘いボイスで囁かれる。

無言で頷く私。

顔をあげると、そこには、いつも見慣れている顔なんだけど、普段のあどけなさが也を潜めて、色気を放つホストの顔をした悠がいた。

「…悠。」

「ん?なに?」

「こんなとこにいちゃダメじゃない。」

「大丈夫。断って席を外してるから…」

「だからって…」

「無防備な状態で他の男といる郁美さん、見てられなかったんだもん。俺のこと指名してよ。」

「そんなこと…」

悠といたら、奈央子にバレてしまう。
色恋沙汰が苦手な私は、そういう隠し事が苦手なのだ。

「指名してくれないなら、ここでエッチしちゃうよ。」

そう言った悠は、既に手を私のスカートの中に忍ばせていて、お尻を撫でていた。

「ちょ…ちょっと…まった」

「待てない」
悠の手は、とまることなく私の敏感なとこも撫であげる。


「ひっ…ン…わ…わかっ…から…」


「郁美さん、かわいい。」

そう言って、チュッと音がするようなキスを落とすと私から手を離し「そんな顔のまま、出ちゃダメだからね。冷ましてからにしてね。」なんて言われた。


あ~あ、いつも悠のペースだ~







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