まるでペットのような彼
「ありがとう。奈央子。」


「なに言ってるのよ。お互いさまでしょ?それで、先日お泊まりさせてもらえなかったってわけなのね。
レディースプランよかったから、いいんだけど…
あれがきっかけで嫉妬やかれたなんて、郁美~思われてるじゃん。」

「……」
言葉もなく赤面するばかりだ。

「まったく、仕事だとクールでいられるくせに、恋愛事になるとてんでお子ちゃまなんだもんね。」

「な…なお…こ…」
赤面したまま奈央子の言葉に詰まってしまう。

「そういうとこが、ハルくんに受けたのかもね。
羨ましいな~私も、イケメンな彼氏ほしい!」

奈央子の言い様に笑いを誘われた。

「ま、付き合ってるうちは、楽しまないとね。
男性社員にも噂になってるのは、ホントよ。誘惑されないように気をつけてね。
ハルくんよりよい男いないから、そんな心配ないか。」


豪快に笑いながら、言う奈央子。

笑い方もオヤジになってますよ、奈央子さん。





ランチを済ませて、会社へと戻った。








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