ハピネス
最終決断の儀式は10時間近じゃないと発動出来ないので、私のこの説明はウソではない。


「そう……分かった。ワガママ言ってごめんね。きちんと10時まで待つよ、リリア」


シュン…と落ち込む天祢だけど、その目は気落ちしてる風には見えない。


それ所か何か力強さを感じたまま、私達は教材室から出た。


「リリアはこれからどうするの?」


「私は少し寝てるわ。午後の授業頑張りなさい、天祢」


「ハーイ」


天祢と別れた後は1人適当に廊下を歩きながら、さっきの天祢の目を思い出していた。


「迷いが……無くなっていたわね………」
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